ウクライナの原子力発電所の状況 #190
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◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第274号(現地時間2025年2月12日)[仮訳]
ラファエル・マリアーノ・グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長は、本日2月12日に予定されていた、ウクライナのザポリージャ原子力発電所(ZNPP)に駐在するIAEA専門家チームの交代が、周辺地域での激しい軍事活動を踏まえ、中止されたことを発表した。
今回の交代が安全に実施できるという書面での保証をロシア・ウクライナの双方から受け取っていたにもかかわらず、現地の状況があまりに危険すぎることが判明し、中止に至った。
グロッシー事務局長は「軍事紛争中の原子力事故を防ぐため、非常に困難な状況下で重要な任務を遂行しているスタッフの交代が、合意の上で慎重に準備されてきたにも関わらず、本日中止となったことを誠に遺憾に思う。スタッフの安全がこのように危険にさらされることは、全く容認できない」と述べた。
続けて、グロッシー事務局長は「こうした極めて憂慮すべき事態を受け、現在ロシア・ウクライナ双方と積極的に協議しており、チームの安全を保証するとともに、ZNPPへのIAEAの駐在を保証し、スタッフが原子力安全とセキュリティの維持に貢献するという重要な任務を継続できるよう努めている」と強調した。
※日本原子力産業協会は、ウクライナの原子力発電所及び都市名等の名称については、ウクライナ語および表記・発音に基づく以下の表記を使用します。
フメルニツキー、リウネ、南ウクライナ、ザポリージャ、チョルノービリ(チェルノブイリ)、
キーウ(キエフ)、ハリキウ(ハリコフ)
※ロシア軍によるチョルノービリ原子力発電所の占拠期間:2022年2月24日~2022年3月31日
ロシア軍によるザポリージャ原子力発電所の占拠期間:2022年3月4日~
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