ウクライナの原子力発電所の状況 (4月19日~4月24日)(現地時間) #8

※日本原子力産業協会は、ウクライナの原子力発電所及び都市名等の名称については、ウクライナ語表記・発音に基づく以下の表記を使用します。
フメルニツキー、リウネ、南ウクライナ、ザポリージャ、チョルノービリ(チェルノブイリ)、
キーウ(キエフ)、ハリキウ(ハリコフ)


第62号(2022年4月24日)(現地時間)にて新たな情報はありません。

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-62-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine


◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第61号 2022年4月23日(一部仮訳)

ラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長は本日、ウクライナがIAEAに対し現在の紛争中に自国の原子力関連施設を安全かつ確実に運用するために必要な機器のリストを提供したことを明らかにした。

同事務局長は、IAEAの事故・緊急時情報交換システム(USIE)(国家間で通知やその他の緊急関連情報を交換するための安全なウェブサイト)を通じて提出された詳細な機材要件により、IAEAはウクライナへの支援提供を効果的に調整、実施できるようになると述べた。多くのIAEA加盟国が同国への支援の用意があることを表明している。

ウクライナからのIAEAおよび加盟国31か国への支援要請は、IAEAの対応・支援ネットワーク(RANET)全体の仕組みを通じて調整され、放射線量評価や除染、原子力施設の評価・助言、放射性物質の探索・回収などの分野で、各国が支援能力を登録することができる。

ウクライナが金曜日に送付したリストには、国内のさまざまな原子力施設用の設備が網羅されており、各種放射線測定器、防護材料、コンピュータ関連の支援、電源システム、ディーゼル発電機などが含まれている。

「IAEAは、ウクライナの原子力サイトの安全確保を支援するために必要な技術的専門知識を有している。必要な機材をウクライナの原子力サイトに直接届けるなど、IAEAとその加盟国が提供する支援の実施について調整していく。ニーズは大きく、加盟国がすでにウクライナのためにかなりの支援を行うことを表明していることに非常に感謝している。」

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-61-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine


ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 60 2022422日(一部仮訳)

IAEAの原子力安全、セキュリティ、保障措置のスタッフからなるチームは、4月26日からチョルノービリに入り、重要な機器を届け、ロシア軍が3月31日に撤退するまで5週間掌握した同地で放射線やその他の評価を実施する予定である。

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-60-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine


ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 59 2022421日(一部仮訳)

ラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長は、ウクライナによる本日付の報告によると、ロシア軍がチョルノービリ原子力発電所から撤退してから3週間が経過し、職員の交代が「定期的に、計画通りに行われている」と報告したことを明らかにした。

同事務局長は、この進展は、紛争中に非常にストレスの多い状況で生活し働いてきた原子力発電所の職員の心身の健康と、発電所の安全かつ確実な運転の両方にとって大きな進展であると述べた。

「この重要な原子力施設の職員が、何週間も非常に困難な状況で働いていた後、より正常な状況で活動を行うことができるようになったことは、非常に好ましいことである。彼らは、紛争の最中でも重要な任務を遂行するために、立派な勇気と回復力を発揮している。今月末に現地を訪問した際には、直接お礼を申し上げたいと思う」と述べた。

グロッシー事務局長は4月下旬、IAEAの専門家ミッションを率いてチョルノービリに入り、原子力安全、セキュリティ、放射線に関する評価、重要機器の搬入、保障措置遠隔監視システムの修理などを行う予定だ。

同氏は紛争当初にまとめた原子力安全に不可欠な7つの柱の1つに、「運転員は安全・保安上の義務を果たし、不当な圧力から解放された意思決定を行う能力を有していなければならない」と述べている。

ウクライナによると、ウクライナの4サイトで運転中の原子力発電所15基のうち、ザポリージャ(ロシアの管理下)の2基、リウネの2基、南ウクライナの2基、フメルニツキーの1基など、計7基が運転中である。その他の8基の原子炉は、定期的なメンテナンスのため停止中、あるいは待機中である。4サイトの安全システムは引き続き稼働中であり、外部電源も利用可能である

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-59-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine


◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第58号 2022年4月20日(一部仮訳)

ラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長は、ウクライナによる本日付の報告によると、チョルノービリ原子力発電所周辺の一般的な状況は、破壊された橋や地雷撤去のため「困難な状況が続いており」、規制当局が依然、施設を「査察する機会」を得ていないことを明らかにした。

グロッシー事務局長は、ロシア軍が3月31日にチョルノービリから撤退して5週間、ウクライナは1986年の事故現場の安全かつ確実な運営のために重要な措置を講じてきていると述べた。具体的には、スラブチッチ近郊からボートで3週間ぶりにスタッフの交代を実施したほか、今週初めには1か月以上途絶えていた発電所と規制当局の直接の通信が復旧したことを挙げた。

しかし、同局長は、ウクライナがIAEAに対して本日の更新で強調したように、サイトを正常な状態に戻すには多くの作業が残っていると述べている。

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-58-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine


◆ウクライナの状況に関するIAEA事務局長声明 第57号 2022年4月19 日(一部仮訳)

ラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長は、ウクライナによる本日付の報告によると、ウクライナの規制当局とチョルノービリ原子力発電所の電話回線が復旧したことを明らかにした。ロシア軍がチョルノービリを掌握し直接的な通信が途絶えて以降、1か月以上ぶりの復旧となる。

グロッシー事務局長は今月末にも、IAEAの専門家ミッションを率いてチョルノービリサイトを訪れ、原子力安全やセキュリティ、放射線評価の実施や重要機器の搬入、IAEAの遠隔保障監視システムの修理を実施する予定である。

ウクライナによると、ウクライナの4サイトで運転中の原子力発電所15基のうち、ザポリージャ(ロシアの管理下)の2基、リウネの2基、南ウクライナの2基、フメルニツキーの1基など、計7基が運転中である。その他の8基の原子炉は、定期的なメンテナンスのため停止中、あるいは待機中である。4サイトの安全システムは引き続き稼働中であり、外部電源も利用可能である。

https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/update-57-iaea-director-general-statement-on-situation-in-ukraine

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