[JAIF] 基盤強化委員会・人材問題小委員会の設置について |
基盤強化委員会・人材問題小委員会の設置について平成12年12月12日
(社)日本原子力産業会議 昭和30年代初頭、「夢のエネルギー」として国民の熱い期待の下にスタートしたわが国の原子力開発は、海外からの技術導入、その修得・改善、さらには自主開発の段階を経て、今や安全面や信頼性でも世界のトップレベルの水準にまで成長を遂げ、国民生活になくてはならないエネルギー源として定着している。また来るべき21世紀においても、原子力発電はエネルギーの安定確保や地球温暖化問題等の観点から引き続き重要なエネルギー源として位置付けられ、放射線利用等の分野も含め原子力は今後とも着実な開発と新しい技術の展開が期待されている。 こうした成果は、産官学が一致して優秀な研究者、技術者、技能者等を原子力分野に投入・育成し、強い意志と情熱を注ぎ込んだ結果である。今後とも原子力が国民社会の期待に応えるべく重要な役割を果たしていくためには、原子力に携わる人材の確保や育成が十分に図られる必要があることは言うまでもない。しかしながら、当会議が実施している原子力産業実態調査では、量的な確保はできているものの、優秀な人材の確保が困難となっているとする回答が数多く寄せられ、また技術基盤を支える人材養成機関である大学では、原子力工学を専攻する学生が減少傾向にあり、大学における人材教育の地盤低下が顕著となっている。さらに新しく策定された原子力長期計画でも、今後、原子力がその設計や物作りの分野において技術力・人材を従来通りの規模で維持することが困難になりつつあると指摘するなど、原子力界における人材問題は喫緊の課題となっている。原子力が課せられた大きな責務を今後とも着実に果たしていくためには、蓄積された技術を後世に継承していくとともに、優秀な若者がチャレンジし甲斐のある魅力ある原子力産業を構築していくこと等の取組みも重要である。 こうした状況に鑑み、当会議は「基盤強化委員会」(委員長・荒木浩東京電力会長) の下に、「人材問題小委員会」(委員長・鷲見禎彦日本原子力発電社長) を設置し、人材確保や育成・再教育のあり方、技術の継承のあり方等の課題について検討していくこととする。 人材問題小委員会 委員名簿 (敬称略、五十音順)
以上
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