北海道電力、泊発電所の2015年度安全性向上計画公表

2015年6月22日

 北海道電力は6月19日、「全社を挙げた原子力事故のリスク低減」を掲げた泊発電所の2015年度安全性向上計画を発表した。2014年度の計画に引き続き、社長のトップマネジメントのもと、新規制基準への適合を始め、不断の努力により泊発電所の安全性を一層向上させていくこととしている。
 同社では、今回の計画公表に際し、福島第一原子力発電所事故を踏まえた取組が安全性向上にどのように寄与するのかを数値を用いて説明している。例えば、自然現象への対策では、海抜16.5メートルの防潮堤や、風速100メートル/秒の竜巻に備えた飛来物防護ネットの設置などにより、従来よりも発生頻度が1~2桁低いほど稀有な大規模自然現象に対しても安全機能が防護されることを述べている。また、「冷やす」機能をバックアップする非常用電源車、可搬型注水・送水ポンプ車といった設備により、炉心損傷の発生頻度は対策を考慮しない場合と比較して10分の1程度に低減、さらに、「閉じ込める」機能を確保する水素燃焼装置などの多様な設備により、格納容器の破損頻度は対策を考慮しない場合と比較して100分の1程度に低減されるとしている。