福島第一廃止措置の進捗状況

 資源エネルギー庁と東京電力は6月25日、福島第一原子力発電所廃止措置の進捗状況を発表した。福島第一廃止措置については、6月12日に中長期ロードマップが改訂されたところだ。
 クレーンに取り付けられたカメラの故障により中断していた3号機使用済み燃料プール内のがれき撤去作業は、クレーンの定期点検に合わせてカメラの交換を行い、6月22日に再開された。新たな中長期ロードマップでは、2017年度より3号機の燃料取り出しを開始する計画となっている。また、2号機では、燃料取扱設備などの設置に向け、大型重機等の作業エリアを確保するため、周辺ヤード整備工事として8月初旬より、周辺の不要となる建屋、タンクの解体撤去を開始する。
 燃料デブリ取り出しに向けては、8月より実施予定の2号機原子炉格納容器内部調査の事前準備として、格納容器貫通部(X-6ペネ)の前に設置された遮へいブロックの撤去を6月11日より開始している。ブロック撤去作業を7月3日に完了させた後、X-6ペネ周囲の線量測定を踏まえ、約10日間かけて除染・遮へい設置を行う予定だ。X-6ペネ周囲は線量が高いことから、ブロック撤去、除染には遠隔操作ロボットを用いる。
 大型休憩所内に6月1日より運用を開始した食堂は、衛生面の改善を図る必要から改修工事を行うこととなり、29日より3週間程度休止し7月下旬に再開する予定だ。

ブロック撤去を行う「TEMBO」

ブロック除去を行う「TEMBO」


散水除染を行う「ウォーリア」

散水除染を行う「ウォーリア」