経団連・榊原会長、福島県を訪れる

2015年7月10日

 福島県を訪れた日本経済団体連合会の榊原定征会長は7月9日、郡山市内で行われた記者会見で、「岩手、宮城に比べ、福島は福島第一原発の廃炉、除染、11万人に及ぶ避難者、風評被害など、多くの困難な課題を抱えており、復興はまだこれからということを改めて認識した」と述べた。その上で、全量検査にもかかわらず、福島県産の米が未だ市場価格よりも2、3割低い価格で取引されていることを深刻に受け止め、経団連として、政府への働きかけや国民、社会への情報発信などに努めていく考えを示した。
 榊原会長は東北地方経済懇談会に出席するとともに、2018年度からの治療開始を目指し整備中の南東北BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)研究センターなど、県内の施設を視察し、最先端の技術開発を通じた産業復興に期待をかけた。