李登輝元台湾総統 福島県のBNCTがん治療施設など視察

2015年7月29日

 李登輝元台湾総統は7月24日、福島県郡山市の南東北総合病院を訪れ、がん治療施設であるBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)研究センターを視察した。李元総統は国会議員会館での講演のために来日したが、がんが台湾での死亡原因の第一位であることや、自身も2012年に大腸がんの手術を受けたことから、今回の来訪が実現した。
 李元総統は、高校時代に家族8人で撮った写真を見せながら、現在自分以外の全員ががんで亡くなったとして「がん治療について研究したところ、陽子線や重粒子といった治療法に加えてBNCTという最先端の治療方法が日本で完成されつつあると知り、将来是非台湾へ導入したいと考えた」と挨拶した。
 李元総統は7月25日から26日にかけて宮城県の被災地なども訪問し、村井嘉浩宮城県知事らも出席した県など開催の晩餐会で「復興への努力に敬意を示したい」と語った。