厚労省、福島第一の安全衛生管理対策でガイドライン
厚生労働省は8月26日、福島第一原子力発電所における安全衛生管理対策のためのガイドラインを策定、公表した。廃炉作業中の死亡災害発生、一方で労働者数の急増を受け、6月に改定された中長期ロードマップに盛り込まれた(1)安全衛生管理体制の強化、(2)リスクアセスメントの実施、(3)被ばく低減措置の実施――が効果的・効率的なものとなるよう、東京電力、関係事業者が実施すべき事項をまとめたもの。
東京電力福島第一廃炉推進カンパニーが取りまとめた2014年度経験年数別災害発生状況によると、熱中症を除く人身災害件数は、福島第一経験1年未満のものが84%を占めており、新規入所者の危険予知能力が喫緊の課題だとしている。
厚労省のガイドラインでは、発電所長らが実施する新人教育として、保護具の性能および取扱、警報付き電子式個人線量計(APD)の取扱、被ばく線量管理、汚染防止措置や除染、保護具を装着した上での作業の危険性、傷病者に対する応急手当など、7項目を定めている。