第70回国連総会で安倍首相が演説 核兵器廃絶に向け新たな決議案を準備

2015年9月30日

 安倍晋三首相は日本時間の9月30日、第70回国連総会で一般討論演説を行った。
 安倍首相は、設立70年を迎える国連のもと、各国がそれぞれ持つ能力を持ち寄ってどんな問題にも立ち向かおうと呼びかけた。日本がこれまで様々な場所で人材育成や人道支援などの面から国造りを支えた経験の蓄積を今こそ惜しみなく提供したいとして、シリア・イラクの難民・国内避難民に向けて昨年実績の3倍にあたる約8.1億ドルの支援を行うと宣言した。
 また本年が広島と長崎への原爆投下から70年であることにも触れ、2015年4月から5月にかけて行われたNPT運用検討会議で将来の核軍縮・不拡散の指針を示せなかったことに遺憾の念を示し、核兵器廃絶に向けた決意の下で国際社会の共同行動を促すために、日本が新しい決議案を準備していることを表明した。さらに国際連合安全保障理事会改革を実現し、日本が安保理常任理事国となることに強い意欲を示した。
 第70回国連総会は、9月26日から10月2日までニューヨーク国連本部で開催されており、安倍首相は27日開催の「持続可能な開発アジェンダを採択するサミット」でも演説を行ったほか、関係国首脳等との会談も行っている。