大林組他、仮置場に設置可能な放射能測定ゲート「可搬型TRUCKSCAN」開発
大林組と放射線測定機器メーカーのキャンベラジャパンは10月15日、車両に積載したまま除染廃棄物の放射能濃度を測定する放射能測定ゲート「TRUCKSCAN」の改良モデルとして、運搬・設置が容易な「可搬型TRUCKSCAN」を開発したと発表した。フレコン(除染廃棄物を保管した袋)の放射能濃度を測定する際、作業員が被ばくする怖れがあることから、大林組は2013年に、キャンベラジャパンと共同で、車両に積載した複数個のフレコンの放射能濃度を短時間かつ高精度に測定する放射能測定ゲート「TRUCKSCAN」を開発した。
このほど開発された「可搬型TRUCKSCAN」は、環境省のガイドラインに従い、中間貯蔵施設に輸送する前に、仮置場でフレコンごとの放射線量測定を行えるよう、検出器のユニット化により簡易にどこでも運搬・設置できる測定システムとなっている。
また、車両1台当たり(10トントラック、フレコン8個積載を想定)に、検出器のユニットを4台用いることで、従来型よりも早く30秒で測定できるほか、検出器の高さを自動で調整する機構を追加したことで、様々な大きさの車両に柔軟かつ高精度に対応することが可能となった。
本技術は、環境省の除染・減容技術実証事業に採択されており、現在富岡町で効果の検証が行われている。