規制委員会、事業者との意見交換第2ラウンドを実施へ

2015年10月29日

 原子力規制委員会は10月28日、昨秋より実施していた安全文化や安全性向上の自主的取組に関する事業者との意見交換を、事業者側から提案される議題も含め、防災訓練の自己評価・改善状況、事業者間のピアレビューの評価などを論点に引き続き行う考えを示した。
 意見交換は、2014年10月の九州電力を皮切りに、月1回のペースで実施されており、公開の場で、規制側が事業者経営幹部と向き合い、審査の内容に関する事項は除き、事業者側による主に福島第一原子力発電所事故以降進めてきた安全文化、リスクマネジメント、地域とのコミュニケーション、安全性向上の取組などについて説明を受け、質疑応答を行う格好で進められた。9月末までに、運転中の原子力発電所を有する10電力会社、日本原燃、日本原子力研究開発機構の12事業者を対象に行われ、規制委員会では今後、原子力安全推進協会との意見交換を踏まえ、引き続きこの12事業者を対象に、第2ラウンドを実施するとしている。
 また、これまでの意見交換を総括して、「多様な意見に耳を傾け孤立と独善を戒める」という規制委員会の組織理念や、事業者側の責任意識を高める観点などから、有意義だったとする一方で、「内容が深まらず定型化する面も見受けられた」とも省みている。