三菱重工、仏アレバNP社に出資へ
三菱重工業は11月6日、フランス・アレバ社のグループ会社で、原子力発電プラントの設計、機器の製造、燃料供給などのサービスを手掛けるアレバNP社に対する出資に向け、具体的提案の検討を開始したと発表した。三菱重工では、アレバNP社が今後、フランスの大手電力事業者であるEDF社の傘下で、新たな事業体制を主導・構築する運びとなっていることから、同社への出資により、日仏の連携強化を通じた原子力発電のさらなる安全性、信頼性の向上への貢献を目指していく。
今回の具体的提案の検討に際し、三菱重工の宮永俊一社長は、「当社とEDF社、アレバ社は、従来からそれぞれの技術を活かした良好な協力関係にあるが、アレバNP社への出資が実現し、日仏原子力産業界のより一層の連携強化と、それによる世界の原子力発電プラントの品質向上への貢献が可能になることを期待する」と述べている。
三菱重工は、アレバグループとの合弁会社により最新鋭PWR「ATMEA1」を開発しており、また、EDF社からは、取替用蒸気発生器を受注するなど、いずれとも多くの協力実績を有している。今後、アレバNP社とは出資比率を始めとする資本参加の諸条件について協議を進めていく。