規制委、「特定重大事故等対処施設」の猶予期間を各プラントの工認から5年間に見直し

2015年11月16日

 原子力規制委員会は11月13日、原子力発電所の新規制基準適合性審査で、シビアアクシデントやテロなどに備えたバックアップ対策として要求する「特定重大事故等対処施設」の猶予期間を、これまで一律に施行後5年間としていたが、審査が当初見込みより長期化している状況から、「本体施設の工事計画認可から5年間」として、各プラントの審査進捗に応じたものに見直すこととした。今後、パブリックコメントを実施し、2016年1月の施行に向け、関係規則類の改正が行われる運び。
 2013年7月に施行された新規制基準に係る適合性審査は、当初、半年から1年程度の期間が見込まれていたが、特に基準地震動関連の議論に時間を要し、全般的に長期化していることに伴い、猶予期間内までに「特定重大事故等対処施設」の完成や検査の完了が見通せないプラントがほとんどとなっている。実際、「特定重大事故等対処施設」の設置に係る申請がなされているのは、2015年7月1日現在、関西電力高浜3、4号機など、6プラントにとどまっている。