経団連、2014年度のエネルギー転換部門CO2排出量は前年度比7.3%減

2015年11月18日

 日本経済団体連合会は11月17日、産業界として地球温暖化対策への貢献を促す「低炭素社会実行計画」のフォローアップ結果を公表した。それによると、2014年度のCO2排出量は、産業部門(30業種計、工業等)が3億9,110万トン(CO2換算)で対前年度比1.3%減、エネルギー転換部門(3業種計、発電所等)が8,241万トン(同)で同7.3%減、業務部門(8業種計、商業・サービス等)が869万トン(同)で同2.1%減、運輸部門(4業種計、自動車・船舶等)が8,383万トン(同)で同0.3%減となった。
 エネルギー転換部門のCO2排出量の要因としては、「経済活動量の減少」が3.5%、「CO2排出係数(燃料については発熱量当たりの、電力については電力量当たりのCO2排出量)の低下」が0.9%、「経済活動量当たりのエネルギー使用量の減少」が2.9%、それぞれ寄与したものと分析している。そのうち、経済活動量当たりのエネルギー使用量の改善要因としては、エネルギー需要の減少に伴い、効率が悪い経年設備を停止する一方で、新たに導入した高効率設備の稼働率を向上させたためとみている。電気事業連合会によると、2013年度に運転開始した高効率火力プラントの導入による排出抑制効果は約240万トン(CO2換算)/年となっている。
 経団連の「低炭素社会実行計画」は、従来の2020年目標に加え、2030年の目標を設定するとともに、主体間連携、国際貢献、革新的技術開発の各分野において取組の強化を図るフェーズⅡが4月に策定された。これに合わせて、電事連加盟各社他、有志の電気事業者は共同で7月、2030年度に2013年度比35%減程度に相当する排出係数0.37(kWh当たりのCO2排出量〈kg〉)を目指す「電気事業における低炭素社会実行計画」を策定した。