IEA閣僚理事会、COP21に向け共同声明

2015年11月20日

 IEA閣僚理事会(議長=E.モニーツ米国エネルギー長官)が11月17~19日、パリで開かれ、加盟国に加え、ブラジル、中国、インド、メキシコなど9か国の非加盟国のエネルギー関係閣僚級らによる参加のもと、「クリーンで安定的なエネルギーの将来のためのイノベーション」をテーマに議論し、議長総括とともに、COP21に向け「エネルギーと気候変動に関する共同声明」を採択した。
 日本からは、鈴木淳司経済産業副大臣が出席し、アジアを中心に拡大しつつあるLNG需要、エネルギーインフラ整備への対応や、イノベーションを通じてエネルギー安全保障と環境保全の同時達成を目指す取組「ICEF」による貢献について述べた。
 共同声明では、世界の温室効果ガスの3分の2がエネルギー分野から排出されている一方、経済的発展や貧困撲滅のため、エネルギーへのアクセスは前提条件でもあることから、「世界のエネルギーシステムの転換が不可欠かつ統一のビジョン」との認識を示した上で、COP21に向けて、省エネの推進、再生可能エネルギー技術への投資増加などの政策対応を進めるべきとしている。
 なお、今回理事会の開催は、パリでの同時多発テロ発生直後となったことから、各国からテロに対する強い非難と犠牲者に対する哀悼の意が表明されるなどした。