九州電力、玄海1号の廃止措置計画認可を規制委に申請

2015年12月24日

 九州電力は12月22日、4月に廃止された玄海原子力発電所1号機について、放射性物質の汚染除去や解体などの廃止措置を行う計画認可申請書を原子力規制委員会に提出するとともに、安全協定に基づき、これに係る事前了解願を佐賀県と玄海町に提出した。
 玄海1号機廃止措置に係る方針、手順、工程などの具体的内容を記載した本計画で、規制委員会による認可後、2016年度から2043年度にわたる廃止措置全工程は、解体工事準備期間(2016~2021年度)、原子炉周辺設備等解体撤去期間(2022~2029年度)、原子炉等解体撤去期間(2030~2036年度)、建屋等解体撤去期間(2037~2043年度)の4期に大別されている。解体工事準備期間には、汚染のない設備の解体撤去と並行して、放射性物質による汚染状況調査、汚染除去を実施するほか、続く原子炉周辺設備等解体撤去期間にかけて、使用済み燃料を1号機施設外に搬出し、廃止措置終了前までに再処理事業者へ搬出することとしている。また、汚染物は約7,020トンに上る見通しで、廃止措置終了前までの早い時期に、放射能レベル・性状に応じて廃棄事業者に引き渡し、放射性物質として取り扱う必要のないものは可能な限り再利用することとしている。
 4月末には、玄海1号機他、日本原子力発電敦賀1号機、関西電力美浜1、2号機、中国電力島根1号機の高経年炉5基が運転を終了しており、規制委員会では、廃炉に伴い発生する炉内構造物などの廃棄物に係る規制基準の検討を進めているところだ。