日立、英国ウィルヴァ・ニューウィッドのプロジェクトで新会社設立
日立製作所は1月19日、英国に新会社「日立ニュークリア・エナジー・ヨーロッパ社」(HNE)を設立したと発表した。ホライズン・ニュークリア・パワー社が英国ウィルヴァ・ニューウィッドに原子力発電所を新設するプロジェクトにおいて、設計・調達・建設(EPC)に関するコンソーシアムを取りまとめることとなる。これに伴い、HNE社、べクテル・マネジメント・カンパニー、日揮の3社は、一次サプライヤーコンソーシアムの設立に関する最終合意に向けた協議に入るための覚書を締結した。2016年度の設立を目指す。コンソーシアムは、HNEが取りまとめ会社となり、ホライズン社に対する一次サプライヤーとして、ウィルヴァ・ニューウィッドのプロジェクトにおけるEPCを担当する予定。
これまで3年間ホライズン社との先行エンジニアリング契約によって協力してきた日立GEニュークリア・エナジーは、英国向けABWRのプラント設計を引き続き行い、コンソーシアムが設立された後は、同コンソーシアムとの契約に基づいて業務を遂行していく。
ホライズン社は、2012年に日立製作所により買収され、英国内のウィルヴァ・ニューウィッドとオールドベリーに原子力発電所を新設する計画を有している。ウィルヴァ・ニューウィッドのプロジェクトでは、日立GE製のABWRが2基建設される予定で、2019年の建設開始、2020年代前半の初号機運転開始を見込み、近年、地元公開協議やサプライチェーンイベントを開催するなど、積極的な推進を図っている。
HNE社の臺俊介代表取締役は、今回の同社設立について、「日立が英国の原子力関連メーカーとして今後長期にわたり事業を進めるための重要な第一歩」と歓迎した上で、コンソーシアム設立により「ともに手を携えてプロジェクトを成功に導いていく」とのコメントを発表している。