「福井県原子力平和利用協議会」が立地地域支援、核燃料サイクル堅持などを政府に要望
福井県を中心に原子力発電の理解活動を展開する民間有志団体「福井県原子力平和利用協議会」は1月21日、経済産業省の星野剛士大臣政務官(写真右)を訪れ、原子力発電所の早期再稼働や長期停止に伴う立地地域への経済支援などを求める要望書を提出した。
要望書は、同協議会がこれまで「わが国のエネルギー政策に対して全面的に協力してきた」立場から、(1)福島被災地の1日も早い復旧、(2)エネルギーミックスの検証、(3)原子力発電所の早期再稼働、(4)原子力発電長期停止に伴う立地地域への経済支援、(5)破砕帯調査に係る公正かつ迅速な審査実施、(6)核燃料サイクルの堅持と「もんじゅ」の研究開発推進、(7)使用済み燃料中間貯蔵の早期実現、(8)廃炉が決定した原子力発電所リプレース・新増設の早期実現、(9)原子力防災・避難道路の早期整備――について政策に反映するよう求めている。
福井県内に立地する原子力発電所はいずれも未だ再稼働に至っていないが、今回の要望書では、「原子力発電は既に基幹産業となっている」と全国の原子力立地地域の現状を述べた上で、長期停止により、地域経済が疲弊に陥っていることを懸念し、早急な経済支援措置が図られるよう訴えている。
また、ウラン資源の有効活用、放射性廃棄物の低減、技術の蓄積の観点から、核燃料サイクル政策を堅持し、その一環として、「もんじゅ」の研究開発についても安全かつ着実に進めるよう、関係省庁が連携して、必要な措置を講じるべきとしている。