「イノベーション・コースト構想」で経産省と福島県が協定、知事「ロボットを中核産業に」

2016年1月26日

 福島県浜通りに新たな研究・産業拠点を整備する「イノベーション・コースト構想」で、その中核拠点となる「ロボットテストフィールド」と「国際産学官共同利用施設(ロボット)」の整備・運営に関する福島県と経済産業省との協定が1月21日に締結された。両拠点の推進に関しては、2016年度内の一部事業化を目指した具体的な進め方を検討する有識者らによる委員会が12月、経産省に設置されたところだ。協定締結を受け今後、検討委員会において、2015年度内にも両拠点全体の詳細計画を取りまとめ、国の財政的支援のもと、県が整備を進めるとともに新たに法人を設置し運営を行う。
 福島県の内堀雅雄知事は25日の記者会見で、本協定締結について報告するとともに、「新たな産業創出と雇用の再生回復を図る強力なエンジン」として、「イノベーション・コースト構想」を推進していく考えを強調した。また、協定では、「ロボットテストフィールド」において、ロボット産業集積を目標とする2020年に開催予定の「ロボット国際競技大会」についても検討することとされており、これに関して、知事は、「ロボット産業を県の中核産業に」と述べ、大会誘致に意気込みを見せた。さらに、今後、福島第一原子力発電所廃炉現場での「メイドイン福島」ロボットの活躍で独自性が発揮されることに期待したほか、グローバルスタンダードの確立を通じた世界市場開拓にも意欲を燃やした。