高浜3号の再開により、関電管内の冬季電力供給予備率が向上

2016年2月8日

 資源エネルギー庁は2月5日、関西電力高浜3号機の運転再開による供給増に伴い、同社管内の同月予備率が、当初の3.3%から6.9%となるとする冬季需給見通しの見直しを発表した。高浜3号機は、1月29日に原子炉を起動し、2月4日に定格熱出力一定運転に達している。2015年10月に総合資源エネルギー調査会が取りまとめた冬季電力需給見通しでは、当時運転を再開していた九州電力川内1号機を除き、原子力発電所は稼働しないことが前提となっていた。
 また、3月の関西電力管内の予備率では、当初の3.1%が、高浜3号機の稼働で8.2%に、さらに同4号機の再稼働で14.4%になるとの試算が示されている。
 関西電力では、震災特例を適用した定期検査繰り延べなど、火力発電所の酷使が長期化している状況下、不測の事態により電力需給がひっ迫することも考えられることから、引き続き需要側に対し節電を要請するとともに、安全確保を第一に原子力発電所の早急な再稼働に努めていくとしている。