三菱重工業 福島の減容化施設建設・運営やX線天文衛星機器開発など社内表彰

2016年2月8日

 三菱重工業は2月5日、独創的な新製品、新技術、新事業などを対象とした社内表彰「Best Innovation(ベストイノベーション)2015」に、17件を選定した。
 その中で原子力関連として、今回新業務プロセス賞に選ばれた「福島県放射性除染廃棄物焼却減容化施設の建設と運営」(三菱重工業環境・化学エンジニアリング/エネルギー・環境ドメイン原子力事業部/グローバル事業推進本部グループ営業推進総括部)では、機械・設備システムドメインのごみ焼却技術とエネルギー・環境ドメインの放射能管理技術を融合し、鹿島建設株式会社との共同企業体(JV)で「放射能除染廃棄物焼却減容化プラント」を環境省から受注。建設マネジメントを徹底し、リードタイムを1/3に短縮した。
 また、特別賞/新技術賞に選ばれた「ASTRO-H衛星搭載ミッション機器開発」(防衛・宇宙ドメイン宇宙事業部、飛昇体事業部)では、X線天文衛星の観測系で、軟X線からガンマ線までの広いエネルギー帯域の観測・硬X線の撮像観測を可能にする機器を開発し、世界トップクラスの観測性能を実現した。特にガンマ線検出では、世界初の半導体コンプトンカメラを開発し、従来比1/10の重量に軽量小型化した。「ASTRO-H」は2月12日の17時45分~18時30分(日本標準時)、H-IIAロケット30号機により、種子島宇宙センターからの打上げを予定している。