原子力委員会がJAEA業務目標について答申
原子力委員会は2月18日の会合で、文部科学省より1月26日に諮問を受けていた日本原子力研究開発機構(JAEA)が達成すべき業務運営に関する目標(中長期目標)の変更について「概ね妥当であると認める」と答申した。放射線医学総合研究所(放医研)にJAEAの量子ビーム・核融合部門を加えて2016年4月1日より「量子科学技術研究開発機構」が発足することなどが含まれている。
阿部信泰委員は、「妥当と認める」とする事務局案に対し、自身としては反対の立場を取るとした。2月12日の会合では答申を「一つの判断として異議を唱えるものではない」との表現へ変更することや、特に核融合関連について平和利用を明記することを求めていた。中西友子委員は、「概ね」妥当であるという表現には、これからも平和利用について原子力委員会が引き続きウォッチしていく意味が含まれていることに言及した。答申には、こうした意見を反映して、原子力委員会が「原子力研究開発および利用を幅広く所掌する立場にある」ことが加えられた。
岡芳明委員長は、核融合研究開発および量子ビーム応用研究の一部が理学系の価値観を基本とするJAEAから工学系の価値観の法人に移ることで、より実用化との関連を深めることが期待できると語った。