高浜1、2号の新規制基準適合性審査が完了へ、高経年炉で初
原子力規制委員会は2月24日、関西電力高浜1、2号機の新規制基準適合性審査について、合格とする審査書案を取りまとめた。両機ともに、運転開始から既に40年を経過しており、今回、高経年炉としては初めて審査書案取りまとめに至ったが、再稼働するには、法令上の運転期限となる2016年7月(高経年炉の特例)までに、運転期間延長に係る審査も完了させねばならない。
高浜3、4号機は、いずれも新規制基準適合性審査を経て、3号機は既に発電を開始しており、4号機も燃料装荷を完了し間もなく原子炉起動が見込まれている。
審査書案は今後、原子力委員会と経済産業省への意見聴取とともに、一般からの意見公募を経て、最終版の取りまとめとなる運びだ。
新規制基準適合性審査で、関西電力は、高浜1、2号機とともに、2016年11月に運転期限を迎える美浜3号機についても申請を行っているが、規制委員会では、運転期限延長と合わせ「審査を完了できる見込みが立っていない」状況から、2015年10月に同社よりヒアリングを実施しており、八木誠社長は、審査途上にあるいずれのプラントも「事業経営上重要」として、再稼働に向けて、審査への真摯な対応に努めていく考えを明らかにしている。