「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」、高エネ研・北村さん他受賞
ロレアルグループ日本法人の日本ロレアルが、日本ユネスコ国内委員会との協力で、有望な日本の若手女性科学者の研究活動を奨励する「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の2016年度授賞式が7月8日、フランス大使公邸で行われた。受賞者には賞状と奨学金100万円が贈呈される。
今回は、物質科学の分野で、高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の北村未歩さん(32歳)が受賞した。北村さんの受賞は、「異なる酸化物の界面で発現する特異な強磁性の起源を放射光を用いて解明する」という研究が評価され、本研究で得られた知見は今後、エネルギーの消費を抑える高速な次世代デバイスの実現への貢献が期待できるという。東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻出身の北村さんは、2016年4月から高エネ研で、「科学とは、人生になくてはならないもの」を座右の銘に、界面磁性に関する研究活動に取り組んでいる。
「日本奨励賞」には、この他、同じく物質科学の分野で、大阪大学大学院理学研究科高分子化学専攻の田仲玲奈さん(28歳)が、生命科学の分野で東京大学大学院薬学系研究科の丹治裕美さん(26歳)が選ばれた。
また、科学や教育の分野で、夢と希望を人々に与えるとともに、社会的発信力があり次世代への啓発を積極的に推進している個人・団体を表彰する「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本特別賞」に、アーティストでマサチューセッツ工科大学メディアラボ助教のスプツニ子!さん(31歳)が選ばれた。スプツニ子!さんは、科学とアートを融合させた数多くの作品を制作・発表し、多様なソーシャルメディアを通じて国内外に発信している。