日立、シンガポールより陽子線がん治療システムを受注

2016年8月19日

 日立製作所は8月18日、東南アジア地区統括会社の日立アジア社とともに、シンガポール国立がんセンターから、より高い精度で患部に照射できるスポットスキャニング技術を搭載した陽子線がん治療システム「PROBEAT」を受注し、10年間にわたるシステムの運転・保守契約を締結したと発表した。同社による「PROBEAT」は既に、国内他、米国でも治療を開始しているが、今回受注の本システムは2021年開業予定のシンガポール国立がんセンター内に設置され、東南アジア初の陽子線がん治療システムとなる。
 これを受け、日立ヘルスケアビジネスユニットの渡部眞也CEOは、「最高のがん治療を提供することを目標としているシンガポール国立がんセンターとのパートナーシップは、東南アジアにおける陽子線がん治療の先進的な事例になると確信している。同センターとのパートナーシップをきっかけに、当社の陽子線がん治療システムを通じて東南アジアのがん治療およびがん研究に貢献していく」などと期待を寄せている。