福島復興の取組を海外に発信する動画「Fukushima Today」が公開

 経済産業省は1月25日、福島復興の現状について、海外向けにわかりやすく説明する90秒の英語版動画「Fukushima Today」を公開した。これまでも関係省庁や福島県他との協力により、広報動画を制作・公開してきたが、今回、除染、廃炉・汚染水対策、避難指示区域の解除、農産物の安全確保、事業再開など、復興に向けた取組が着実に進みつつある「福島の今」について、一層の発信強化を目指し、テレビCMや航空機内での放映も見据え制作された。
 福島復興加速化に向けた包括指針(2015年6月改訂)では、「諸外国・地域における農林水産物・食品の輸入規制・渡航制限等の撤廃・緩和に向けた正確かつ科学的知見に基づく説明」を図るとされている。
 今回制作された動画は全編90秒で、まず、福島第一原子力発電所で新たに放出される放射性物質(セシウム)による敷地境界の年間被ばく線量は既に、極めて低いレベルになっていることをグラフで示した上で、福島産の食品について、米の検査の映像などを通じ、厳しい基準値をクリアし安全であることを説明している。厚生労働省他が集計した福島県産米の全袋検査の結果によると、2012年産以降、毎年1,000万点以上の検査が行われ、2014年産までは基準値超過がわずかながら見られたものの、2015年産については基準値を超過するものはなかった。
 動画は、政府広報サイトで公開されているが、今後、テレビCM、主要ホテル、空港、航空機内での放映や、在外公館を通じたPRも行われる予定だ。