規制委が、大飯3、4号の新規制基準適合で「審査書案」まとめる
原子力規制委員会は2月22日の定例会合で、関西電力大飯発電所3、4号機が新規制基準に適合しているとする「審査書案」を取りまとめた。今後、1か月間の意見公募を経て、正式決定となる運び。
関西電力は、新規制基準が施行された直後の2013年7月、高浜3、4号機とともに、大飯3、4号機の審査を規制委員会に申請した。審査は、地震動評価などを巡って難航し、前規制委員長代理で地震・津波対策の審査を担当していた島﨑邦彦氏からの意見聴取が行われたことがある。同社は2016年5月、大飯3、4号機について、設計基準における地震動を700ガルから856ガルに引き上げたほか、津波や竜巻に対してもより厳しい評価を行った上で、補正の審査申請書を規制委員会に提出している。
福島第一原子力発電所事故後、国内で運転中の原子力発電所は順次停止していったが、大飯3、4号機は、規制委員会発足以前の2012年6月、関西圏の夏季電力需給ひっ迫の可能性などから、当時の野田政権のもと、「安全性」と「必要性」に基づき「再起動すべき」との判断が示され、同年7月~2013年9月に発電を行っている。