柏崎刈羽6、7号機が新規制基準をクリア、BWRで初
原子力規制委員会は12月27日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機が新規制基準に適合しているとする審査書を正式決定した。10月4日に審査書案が取りまとめられており、意見公募を経て決定となったもので、BWRのプラントでは初めてのこと。これで新規制基準をクリアしたプラントは、関西電力美浜3号機、同高浜1~4号機、同大飯3、4号機、四国電力伊方3号機、九州電力玄海3、4号機、同川内1、2号機の計14基となった。
2013年9月に申請された両機の審査を巡っては、基準地震動の策定に関し難航したほか、東京電力が福島第一原子力発電所事故の当事者であることを踏まえ、原子炉を設置、運転する適格性を有するかについても特に審査が行われた。
柏崎刈羽6、7号機は、それぞれ2012年3月、2011年8月に定期検査に伴い停止しているが、地元新潟県の米山隆一知事は、「福島第一原発事故の原因」、「原発事故が 私たちの健康と生活に及ぼす影響」、「万一原発事故が起こった場合の安全な避難方法」の3つについて徹底的な検証がされない限り、再稼働の議論はできないとの姿勢を示している。
審査書の決定を受け、東京電力は、「福島復興、福島第一原子力発電所の廃炉、賠償をやり遂げ、終わりなき原子力の安全性向上に取り組み、柏崎刈羽原子力発電所のさらなる安全性、信頼性の向上に努めていく」とのコメントを発表した。また、新潟県が進める3つの検証についても、「全力で対応していく」としている。