関西電力大飯3号機が発電再開、100万kW級では初

2018年3月19日

 関西電力の大飯発電所3号機(PWR、118万kW、=写真右)は3月16日夕方、4年半ぶりに発電を再開した。同機は、福島第一原子力発電所事故後の2012年夏、関西圏における電力需給ひっ迫や火力発電の積み増しに伴う電気料金値上げを回避すべく、安全性と必要性に関する政治判断を踏まえ、同4号機とともに再稼働したことがある。
 今回、原子力規制委員会による新規性基準適合性審査をクリアしての発電再開となり、関西電力では、高浜3、4号機と合わせ、3基の原子力発電プラントが稼働することとなった。今後、大飯3号機は出力上昇試験を行い、4月上旬にも規制委員会による検査を完了し本格運転に復帰する見込み。
 大飯3号機は、新規制基準施行時の2013年7月に、同4号機とともに、規制委員会に審査が申請されたが、同じく関西電力の高浜3、4号機、40年の運転期間満了が迫る美浜3号機、高浜1、2号機の審査が先行し、申請から4年近くを経た2017年5月に原子炉設置変更許可に至った。その後、大飯3、4号機の再稼働に向けては、11月に福井県知事が同意を表明している。
 大飯3号機は、新規制基準をクリアして再稼働した原子力発電プラントとして、九州電力川内1、2号機、関西電力高浜3、4号機、四国電力伊方3号機に次いで6基目となるが、100万kW級のプラントでは初めてのこととなる。なお、大飯4号機の発電再開は5月中旬、本格運転復帰は6月上旬との見通しだ。