エネ庁が今夏の電力需給検証まとめ、全エリアで「予備率3%以上を確保できる見通し」

2018年5月18日

 資源エネルギー庁は5月18日、今夏の電力需給について、「全エリアで電力の安定供給に最低限必要とされる予備率3%以上を確保できる見通し」とする検証結果をまとめた。電力需要増が見込まれる夏季および冬季について電力需給検証を行っているが、2016年度夏季以降、5季連続で特別の節電要請は実施しない方針となった。
 他方で、電力供給を巡っては、原子力発電の停止による燃料費上昇、火力発電の割合増加に伴うCO2排出増、非化石電源比率の低下など、様々な課題が顕在化している。2017年度末までに、原子力発電プラントは、関西電力高浜3、4号機、四国電力伊方3号機、九州電力玄海3号機、同川内1、2号機の計6基が、新規制基準をクリアして再稼働(通常運転復帰)した。今夏の電力需給検証結果に合わせて示された試算によると、2017年度の推計値として、原子力発電の稼働停止に伴う火力発電のたき増しによる燃料費増は1.4兆円と、2016年度の1.3兆円をやや上回っている。