東電、福島第一燃料取り出しに向け2号機オペフロ調査状況など規制委に説明
東京電力は7月6日、福島第一原子力発電所2号機の使用済み燃料取り出しに向けて行っている原子炉建屋のオペレーティングフロア内調査について、原子力規制委員会の監視・評価検討会に報告した。上部建屋解体に先立ち、放射性物質の飛散抑制対策を徹底するため、6月に開口部を設けた原子炉建屋西側外壁より遠隔ロボット・重機を投入し、7月2日より線量やダスト濃度などを測定している。同社の説明によると、約1.5mの高さで19か所を測定した空間線量率は最大で59mSv/hだった。今後、7月下旬にかけてダスト濃度測定や建屋内撮影を実施した上で、オペレーティングフロア内に残された資機材を移動させ、より広範囲の状況把握に向け調査を進めていく。
この他、3号機の使用済み燃料取り出しのため現在行われている燃料取扱設備試運転中に発生したトラブルへの対応についても説明があった。これは、5月に燃料取扱設備を構成するクレーン主巻で、巻き上げ停止操作を行っていたところ、異音・煤の発生とともに制御盤が損傷したというもので、米国工場出荷時と発電所内とで異なる電源設定の確認不十分が原因だった。これを受け、クレーン復旧に向け、適正な電圧設定への修正、損傷した部品の交換などを行うほか、品質管理上の再発防止対策として、他の燃料取扱設備についても試験条件の確認を徹底するとしている。