規制委が東海第二の60年運転を認可、BWRでは初
原子力規制委員会は11月7日、日本原子力発電(原電)東海第二発電所について、20年間の運転期間延長を認可した。運転期間の延長認可は、これまで関西電力高浜発電所1、2号機、同美浜発電所3号機と、いずれもPWRで3基の前例があるが、BWRでは初めてのこと。
東海第二は、20日後に迫る40年の運転期間満了日を前に、今回、新規制基準適合性審査における保安規定変更の認可も取得し、これにより、原子炉設置変更許可(2018年9月)、工事計画認可(同10月)と合わせ、再稼働に向けて必要な法令上の許認可がそろうこととなった。原電では、一連の許認可の内容をしっかりと安全性向上対策に反映し、これらの取組について、地元への丁寧な説明に努めていくとしている。
原電は、東海第二の運転期間延長認可の申請に際して、設備の経年変化に応じた安全性を確認する特別点検・技術評価を実施し、規制委員会は、審査の中でその結果が適切であることを確認した。
2011年3月の東日本大震災に伴い東海第二は約7年半停止しているが、更田豊志委員長は、同日の記者会見で、再稼働に関する質問に対し、「人は装置が動いている状態で経験を積み、勘を養う。7年も経てば現場の人たちも入れ替わる」などと、人的側面で停止期間が及ぼす影響を懸念し、十分慎重に当たるべきことを強調した。