「もんじゅ」廃止措置、進む燃料体の処理

2018年12月10日

 日本原子力研究開発機構は12月7日、高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃止措置実施状況を、原子力規制委員会の安全監視チーム会合に報告した。
 3月末に規制委員会より認可された「もんじゅ」廃止措置計画は、4段階からなっており、現在の第1段階「燃料体取り出し期間」(2018~22年度)では、2次系ナトリウム抜き取り、燃料体取り出し、汚染分布に関する評価が主な実施事項となっている。
 燃料体取り出しは、燃料体を炉心から炉外燃料貯蔵槽へ移送する作業(燃料取り出し作業)と、炉外燃料貯蔵槽から燃料池に移送する作業(燃料処理・貯蔵作業)からなっている(=図、原子力機構発表資料より引用)。7日の会合で原子力機構が説明したところによると、8月末から開始した燃料体の炉外燃料貯蔵槽から燃料池への移送は、6日時点で全530体中54体となっており、当初12月中を目指していた100体の処理達成は1月に延期となる見通し。11月末までに計64事象の不具合が発生したが改善を重ね、続く作業に反映したとしている。燃料体処理が本格化する2019年度に向け、ナトリウム付着などに対するメンテナンス作業経験を積むとともに、これまでの3班体制での実作業習熟を踏まえ5班体制を試行することも計画されている。