春の叙勲、旭日大綬章を元東京電力会長の數土氏が受章他

2019年5月21日

東京電力会長就任が決定し会見に臨む數土氏(2014年1月、右は廣瀬社長<当時>)

 政府は5月21日、春の叙勲受章者を発表。旭日大綬章を元東京電力会長の數土文夫氏が受章した。JFEホールディングスで社長を務めた數土氏は、2012~14年に東京電力社外取締役、2014~17年に同会長を歴任し、福島第一原子力発電所事故後の経営建て直しに向け、メーカーの競争原理も取り入れ手腕を発揮した。

都市大・原子力機構との連携強化に向け協定締結式に臨む早大・白井総長(右、2010年1月、左は原子力機構・岡﨑理事長、中央は都市大・中村学長<いずれも当時>)

 瑞宝大綬章を元早稲田大学総長の白井克彦氏が受章。同氏は、2002~10年の早大総長在任中、理工学部の再編に取り組んだほか、東京都市大学との連携による「共同原子力専攻」設置など、原子力分野の人材育成にも力を入れた。
 また、旭日重光章を元日本原子力発電社長の鷲見禎彦氏が受章。同氏は、1999年に関西電力副社長から原電社長に就任し、2004年までの在任中、敦賀3、4号機の増設計画など、原子力発電開発の推進に取り組んだ。2000年の原子力研究開発利用長期計画策定では、原子力委員会の会合で委員を務めた。
 この他、旭日中綬章を元関西電力副社長の齊藤紀彦氏が受章。現在NEXCO西日本会長を務める同氏は、関西経済同友会の代表幹事なども歴任し関西圏の産業振興に尽力した。瑞宝中綬章を、原子力施設の耐震安全に強震動地震学の立場で手腕を発揮した入倉孝次郎氏(京都大学名誉教授)、いずれもJCO臨界事故後の原子力安全行政の刷新に取り組んだ今村努氏(元科学技術庁原子力安全局長)、木阪崇司氏(元内閣府原子力安全委員会事務局長)、服部幹雄氏(元科学技術庁原子力安全局次長)が受章した。