千葉大で地層処分の是非をテーマにディベート、地上管理の安全性など

ディベート試合に臨む学生
同学の藤川大祐教授らが担当する「ディベート教育論」の授業の一環で行われたもので、学生たちは事前に、ディベートの手法を学ぶとともに、原子力関係の専門家による講義を受けたほか、希望者は原子力発電所や、幌延深地層研究センター、大強度陽子加速器「J-PARC」などの研究施設への見学会にも参加し理解を深めている。

試合後の挙手判定では肯定側19に対し否定側10と、肯定側が大きくリード
勝敗は、学生による挙手の後、藤川教授が、「地層処分を行わない」とする肯定側に対し、分離変換しても残る廃棄物の安全な地上管理方法に関する説明が不十分だったことを指摘して、否定側に軍配を上げた。また、「僅差」として勝敗を判定した藤川教授は、「見どころの多い質疑が行われていた」と善戦を称えた上で、「相手の直前の主張を踏まえた反ばくをして欲しい」、「重要な点は繰り返し主張し強調することが必要」などと講評した。

勝敗を発表する藤川教授、判断ポイントは「長期的な安全性」に関する説明
NUMOでは、若年層への理解活動を重要な取組の一つととらえ、教育現場への支援活動を積極的に行っており、千葉大でのディベート授業については2012年度から8年間続いている。受講した学生からは「将来教員となって地層処分を教えたい」といった声も多い。