規制委、大飯3、4号機の特重施設で審査結果まとめる

2020年1月29日

 原子力規制委員会は1月29日の定例会合で、関西電力大飯発電所3、4号機(=写真)のテロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)について、設置許可基準に適合するとの審査結果をまとめた。
 本件に関しては、24日の同委臨時会合(セキュリティ上非公開)で技術的事項に関する「審査書案」が決定しており、今回の定例会合では、これに加えて平和利用の担保や工事資金調達などに係る妥当性を合わせた審査結果が取りまとめられた。今後、原子力委員会と経済産業相への意見照会を行い正式決定となる運び。
 新規制基準で求められる特重施設については、プラント本体の工事計画認可から5年間の設置猶予期間が設けられており、大飯3、4号機では2022年8月にその期限を迎える。2019年4月時点で、工事に要する期間はこれを約1年超過する見通し。
 2015年に先陣を切って再稼働した九州電力川内1、2号機は、それぞれ特重施設の設置期限が3月17日、5月21日と迫っており、同社はいずれも期限前日からの定期検査入りを昨秋発表。1月29日には、関西電力も現在定期検査中の高浜3、4号機について、同設置期限である8月3日、10月8日のそれぞれ前日から、次の定期検査を開始することを発表した。