東京電力 福島第一、二の差異分析 津波影響の調査結果まとめ

2011年7月18日

東京電力は8日、東北地方太平洋沖地震に伴う津波が福島第一・第二原子力発電所に与えた影響の調査結果を原子力安全・保安院に提出した。敷地内外の詳細な津波調査データを収集・整理した上、津波波源モデルの推定と再現計算結果などを踏まえ、浸水による建屋・設備への影響を分析している。


同社は4月、地震後に福島第一に襲来した津波の浸水高を、主要建屋設置エリアでOP(小名浜港基準面)約15m規模との暫定値を出しているが今回、さらに現地調査やデータ拡充・精度向上の上、主要建屋設置エリアの浸水高は、福島第一1〜4号機側でOP約11.5〜15.5m、同5、6号機側でOP約13〜14.5m、福島第二でOP約12〜14.5mなどとの調査結果を示した。


また、今回の地震・津波による広域の浸水高、遡上高、浸水域、検潮記録、地殻変動を最も良く説明できる津波波源モデル推定を、数値シミュレーションしたところ、津波の高さは、福島第一で約13m、第二で約9mとなり、精密な分析の結果、両者の差異は、宮城県沖ならびに福島県沖に想定されるすべり量の大きい領域から発生した津波ピークの重なり度合いの強弱差によるものとみられている。