「深層防護」の考え強調 原子力学会事故調 最終報告ドラフト公表

2013年9月4日

日本原子力学会の福島原子力発電所事故に関する調査委員会(委員長=田中知・東京大学教授、写真)は2日、最終報告書のドラフトを公表し、都内で説明会を開催して意見を求めるなどした。事故調査委員会は12年6月に、専門的視点から、事故に関する深い分析を行うことを目的として設置され、学会内の専門部会等が総合的に参画して、調査・検討を進めてきた。

説明会では、「原子力安全の基本的考え方」の検討を行ってきた専門委員が、「分析から得られる事故の真因」として、安全への認識不足を指摘し、「深層防護」の考え方を共有し徹底すべきとしたほか、過酷事故に対するリスク認識不足もあげ、リスク評価の仕組み構築が必要などとして、今後の既存プラントへの安全設計に向け、学会として基準策定、標準化に取り組んでいく考えを述べた。

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「深層防護」の考え強調 原子力学会事故調 最終報告ドラフト公表