女川原子力発電所2号機再稼働の地元同意に寄せて

2020年11月12日

一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 新井 史朗

 11月11日、東北電力(株)女川原子力発電所2号機(以下、女川2号機)の再稼働について、村井嘉浩宮城県知事は、立地する女川町の須田善明町長、亀山紘石巻市長と会談の後、再稼働に同意すると表明された。

 西日本においては既に9基の原子力発電所が再稼働しているが、東日本においては福島第一原子力発電所事故以降の再稼働に向けた最初の地元自治体の同意となった。

 日本には周波数の違いで東西2つの電力系統がある(東:50Hz、西:60Hz)。周波数変換設備で2つは繋がってはいるが、ベースロード電源として電力供給の安定に大きく貢献できる原子力発電所が東日本でも稼働することが望ましい。女川2号機が再稼働に向け一歩前進することは、大変心強いことである。

 女川2号機では、安全対策工事が終わる2022年以降の再稼働を目指している。東北電力には、安全を第一に工事を実施していただくこと、そして地元の皆さまへの丁寧な説明を引き続きお願いしたい。

 また、同じ東日本においては柏崎刈羽6,7号機、東海第二発電所が既に設置変更許可を原子力規制委員会から取得しており、安全対策工事等が進められている。加えて、安全審査中のプラントが5基(泊1,2,3、東北東通1、大間)ある。これらの再稼働等に向けたプロセスの順調な進捗が期待される。

以 上

<参考>
日本の原子力発電所の状況(経済産業省資源エネルギー庁)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/nuclear/001/pdf/001_02_001.pdf

 
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