理事長就任のご挨拶
一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 増井 秀企
この度、日本原子力産業協会の理事長を拝命いたしました増井でございます。理事長就任にあたり、ご挨拶申し上げます。
昨年のCOP28では、原子力発電は脱炭素と経済発展を両立する優れたエネルギー源であるとして、史上初めて成果文書にその重要性が記載されました。また、わが国を含む25か国は、原子力発電容量を2050年までに3倍に増やす合意文書に賛同しました。一方、わが国においても、安全の確保を大前提に、原子力発電の最大限活用を図る方針を踏まえた種々の法改正、閣議決定が行われました。
一方、足元の状況を見ますと、わが国で、現在稼働する原子力発電プラントは12基と、現存する33基の約3分の1にとどまっています。当協会は、現在行われている第7次エネルギー基本計画の検討において、IT需要や脱炭素化の進展で増加すると予想される電力需要に応えるため、既存プラントの早期再稼働はもとより、リプレースや新増設の必要性の明記、そしてそれらを実現するために必要な事業環境の整備について明示していただくよう求めてまいりたいと思います。
また、原子力の活用には立地地域の方をはじめ国民の皆さまからの信頼が不可欠です。社会の持続的発展に貢献する原子力発電のさらなる活用、福島第一原子力発電所の廃炉、原子燃料サイクルの早期実現、高レベル放射性廃棄物の最終処分等の課題についてより国民理解が進むよう注力してまいります。
また、豊かで安全な国民生活に資する医療、工業、農業などにおける原子力・放射線の利用についても促進に努めてまいります。
会員の皆さまをはじめ、関係する組織・機関との連携・協力を図りながら全力で取り組んでまいる所存です。今後とも、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上
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