女川原子力発電所2号機の再稼働について

一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 増井 秀企

11月15日、東北電力女川原子力発電所2号機が再稼働(発電再開)した。新規制基準に適合しての再稼働は13基目、沸騰水型軽水炉(BWR)としては初めてとなる。また、被災地の原子力発電所としてのみならず、東日本における原子力発電所としても初めての再稼働である。

女川原子力発電所では、全長800メートル、海抜29メートルの防潮堤、海抜60メートルの高台に設置された非常用ガスタービン発電機をはじめ、数々の安全設備が追加設置されハード面での安全性が大幅に高まった。また、非常災害訓練を入念に繰り返し実施するなど、ソフト面での安全性も高めてきた。

約14年に及ぶ停止期間中には、事業者と地元の皆さまとの間で再稼働に関する緊密なコミュニケーションが行われてきた。再稼働に理解を示して頂いた地元の皆さまと、原子力の安全な利用に向けた関係者の努力に感謝と敬意を表したい。

今般、大型ベースロード電源である女川2号機が電力供給網に復帰することで、東日本の電力安定供給が一層強化されるともに、我が国の脱炭素目標達成にも大きく貢献することになる。加えて、震災後初の沸騰水型軽水炉の再稼働は、我が国の原子力サプライチェーン維持・強化や人材育成にとっても極めて大きな意義を持つものであり歓迎したい。

今後も、営業運転再開に向けて数々の検査、安全性の確認のため現場では緊張が続くが、引き続き安全を最優先に作業を進めていただきたい。こうした安全・安定運転実績の積み重ねが、地元をはじめ国民の皆さまの原子力への信頼を深めていただくためにとても大切である。当協会としても、国民理解促進、人材育成・確保、国際協力事業を通じて、原子力の最大限活用に一層貢献していく所存である。

以 上

<参考>

女川原子力発電所2号機における再稼働(発電再開)について

https://www.tohoku-epco.co.jp/news/atom/1245881_2549.html

(社長コメント)女川原子力発電所2号機における再稼働(発電再開)について

https://www.tohoku-epco.co.jp/news/atom/1245882_2549.html

参考資料「女川原子力発電所2号機における再稼働スケジュール等に関する情報」

https://www.tohoku-epco.co.jp/information/1242141_2521.html

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