高浜発電所1、2号機の運転期間延長認可にあたって

2016年6月20日

一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 高橋 明男

 本日の原子力規制委員会において、関西電力㈱高浜発電所1、2号機の運転期間延長が認可された。これは新規制基準への適合性および工事計画に係る審査のほか、特別点検の実施結果、高経年化技術評価、長期保守管理方針に係る審査を行ったうえで認められたものである。
 運転開始から40年を超えるプラントの運転期間延長が認められた初めての事例であり、本年7月7日までという認可期限がある中で、1年以上にわたり真摯に審査対応に当たった規制当局および事業者の双方に、あらためて敬意を表したい。

 わが国は、2030年に総発電電力量の20%~22%を原子力発電で担うこととしている。これを実現するためには既存のプラントの再稼働はもちろんのこと、40年とされている運転期間の延長が必須であり、今回の認可は同様に運転期間延長を目指す後続プラントの先例となるものである。
 今後は再稼働に向け、電気ケーブルの防火対策や、原子炉格納容器の上部を鉄筋コンクリートで覆う工事などを実施していくこととなるが、運転期間の延長、しかも初めての事例であることから地元をはじめ国民の皆さまの関心も特に高いものと思われる。事業者には、安全を最優先に工事を進めていただくとともに、再稼働後の安全・安定運転に向けしっかりと準備をしていただきたい。

 なお、現在行われている関西電力㈱美浜発電所3号機の運転期間延長に係る審査についても、認可期限が本年11月30日であることから高浜発電所1、2号機の実績も踏まえ、規制当局および事業者には引き続きのご尽力をお願いしたい。

以 上

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