第8回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 革新炉ワーキンググループにおける大野専門委員発言内容

一般社団法人日本原子力産業協会

革新軽水炉について、3点コメントしたいと思います。

1点目は13ページ、「今後の道行き」の図についてでございます。こちらは2022年10月に5つの炉型につきまして、それぞれの技術ロードマップを作成し、集約したものが13ページの図と理解してございます。

それ以降、革新軽水炉につきましては、サプライチェーン・人材の維持強化、資金調達・回収、安全審査、など事業環境整備の重要性が、原子力小委員会で議論されているところかと思います。産業界は、これらの議論やタイムラインを反映した革新軽水炉技術ロードマップが示されることを期待してございます。このような国の指針は、事業者、サプライチェーン企業が、設備投資や人材の採用など重要な決定の判断材料となるものでございます。

また、13ページ下段に記載がございます長期脱炭素電源オークションについても、原子力小委で様々な課題が指摘されてございます。また、革新炉に関する規制基準についてもATENAと規制庁が対話を開始されているということでございます。これらの検討スケジュールも記載することが適切であると考えております。

2点目です。21ぺージ、革新軽水炉の概要で、SRZだけが例に挙げられておりますけれども、原子力産業界では、ほかにもHI-ABWR、iBR等も開発が進んでございますので、こちらについても記載が必要であると考えてございます。

3点目です。最も社会実装のタイミングが早いと思われる革新軽水炉開発における政府の役割についてでございます。

2050年カーボンニュートラル実現に向けた時間も限られてきてございます。より高い経済性と供給安定性に優れた革新軽水炉開発の加速が必要でございます。そのため、政府には革新軽水炉の技術開発と導入促進に向けた積極的な経済的支援の検討を要望いたします。

政府がより積極的、具体的に意思表明をしていただくことによりまして、民間企業の先行きに対する不安や懸念が緩和され、技術力・サプライチェーン・人材の維持・強化につながるものと考えております。

以上

<参考>
第8回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 革新炉ワーキンググループ(経済産業省)

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