第27回 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会原子力科学技術委員会 核不拡散・核セキュリティ作業部会における上田委員発言内容

2024年12月5日

一般社団法人日本原子力産業協会

(1)核不拡散・核セキュリティに関する最近の取組等について

第68回IAEA総会の政府代表演説の中で、国際社会の脅威となり得る核物質最小化の具体的な取り組み、国際核物質防護諮問サービス(IPPAS)ミッションの受け入れ、JAEA/ISCNの人材育成活動や研究開発等について言及いただいたことで、国際的な核セキュリティに対する日本のコミットメントを示していただけたと思います。日本は、9年以内に3回目のIPPASミッションを受けており、このような活動は、核セキュリティにおける日本の信頼性を高めるものです。引き続き、ISCNの活動を含め、核セキュリティ分野におけるIAEAとの連携強化をお願いします。

FNCAの核セキュリティ・保障措置に関する国際ワークショップにおいて、核セキュリティ文化醸成のための良好事例について、参加者間で共有が行われたとのことですが、国内関係者へも良好事例を展開いただきたいです。今後の原子力科学技術に関する政策の方向性の中間まとめの中で、リテラシーとしての核セキュリティ教育の検討に言及されていますが、核セキュリティ文化はその中心となるものと思います。

(2)JAEA/ISCN における今後の取組等について

次回のINSEN年次会合を、ISCNホストで、日本に誘致いただいたことに敬意を示します。実施方法の提案の中に、学生によるポスター発表が含まれていますが、多くの学生や若手に関与いただくことに賛成です。また、核セキュリティの現場を受け持つ産業界関係者も巻き込んだ内容にしていただければと思います。

原産協会も協賛している危機管理産業展の特別併催企画展である「テロ対策特殊装備展」(SEECAT)には初めて参加しました。ISCNのブースを訪問しましたが、多くの警備、防衛、治安・危機管理関係者が集まる中で、核セキュリティに係る技術開発成果を説明いただき、核セキュリティ、ひいては原子力利用の理解向上に資するもの思います。引き続き、このような活動に期待します。

以上

<参考>

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm

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