政府、福島の森林・林業再生に向け総合的施策取りまとめ
福島の森林・林業再生について検討する政府のプロジェクトチームは3月9日、従来施策を拡充・強化するとともに、散策道の除染や木質バイオマスの活用などを実施する「里山再生モデル事業」を盛り込んだ総合的施策を取りまとめた。
環境省検討会が2015年12月に示した方針では、住居近隣や人が日常的に立ち入るキャンプ場などを除く森林の放射性物質対策については、必要に応じてモニタリングを継続することにとどまっていたが、復興庁、農林水産省、環境省の3省庁プロジェクトチームによる本取りまとめでは、居住地から20m以遠の森林も線量に応じ除染を実施するほか、住居周辺の住民が身近に利用する里山についても、地元の要望を踏まえ適切に除染を実施するとされた。さらに、避難指示区域やその周辺の地域については、里山を有する集落10か所程度をモデル地区として選定し、線量マップ作成、対象範囲や実施方法を検討した上での除染、広葉樹林・竹林の整備、除染によって発生した木質バイオマスの活用などの事業を通じ、里山再生を進めていく。
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