安倍改造内閣 世耕経産相、福島対応は「一番重い課題」
8月3日の安倍内閣改造に伴い、経済産業相に2012年12月の第2次安倍内閣発足以来官房副長官を務めていた世耕弘成参議院議員が就任した。初閣議後、登庁した世耕大臣は記者会見に臨み、官邸にて長く政権運営を支えてきた実績に触れ、今後取り組んでいく通商戦略に関し、アベノミクスの世界売込みに意気込みを見せたほか、「一番重い課題」として、福島第一原子力発電所事故への対応、福島の復興再生を掲げ、翌週にも発電所および周辺市町村を視察に訪れる考えを示した。
原子力発電に関する記者からの質問に対し、世耕大臣は、依存度低減を基本とする一方で、重要なベースロード電源と位置付けるとのエネルギー基本計画に基づき、「原子力規制委員会が世界で最も厳しいレベルの新規制基準への適合性を判断したもののみ、地元の理解を得ながら再稼働を進めるのが政府の一貫した方針」と明言した。また、先般就任した鹿児島県の三反園訓知事が、九州電力に対する川内原子力発電所停止要請を主張していることに関しては、「先ずは知事の考えを聴き、対話することに尽きる」などと応えた。
この他、文部科学相に松野博一衆議院議員、環境相兼内閣府特命担当相(原子力防災)に山本公一衆議院議員、復興相には今村雅弘衆議院議員が就任した。官邸内での記者会見で、松野大臣は、原子力規制委員会より勧告を受けた「もんじゅ」の運営主体特定に関し、早急に結論が得られるよう関係省庁との協議を進めていく考えを、山本大臣は、温室効果ガス削減目標「2030年度に2013年度比26%減」の達成に向け、「原子力の安全性を高めながら考えていく」必要性を述べるなど、それぞれ原子力・エネルギー政策について言及した。また、今村復興相は、福島の水産業再生を加速化していく考えを強調するなどした。
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