韓国:国内で2番目に古い月城1号機が新たな認可で運転再開
韓国水力・原子力会社(KHNP)は6月23日、同国で2番目に古い原子炉である月城原子力発電所1号機(カナダ製加圧重水炉、67.9万kW)が100日間の包括的な予防保全整備を終え、946日ぶりに発電を開始したと発表した。1982年11月に初臨界を達成した同炉は2012年11月に30年間の設計寿命を終えて停止したが、今年2月に原子力安全委員会(NSSC)が2022年まで10年間の運転期間延長を承認。認可満了後に停止していた約2年半は考慮されないため、実質的な延長期間は約7年半になる。韓国では最古の原子炉である古里1号機の継続運転について経済性や地域住民の受容性などを考慮した結果、2回目の運転認可延長申請は行わず2017年6月をもって永久停止することが6月16日に決定した。月城1号機に関しては、安全規制の専門機関である原子力安全技術院(KINS)が審査した上で、同炉が原子力安全法令の技術基準を満たすとともに、大規模な自然災害にも対応能力があるとの結論を明示。NSSCが14時間におよぶ議論の末、票決で運転期間延長を決定していた。
KHNPによると、運転期間延長に関する安全性評価報告書を17日から同社の月城発電所とソウル事務所で公開中。また、同社は6日に同炉の運転継続に関して地元住民の代表機関とも合意。共存協力基金1,310億ウォン(約146億円)の提供により、地元地域の発展や雇用創出、住民の福利厚生を支援することになる。