中国:AP1000を採用した三門2号機の格納容器に上蓋設置

2015年7月9日

©SNPTC

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 中国で第3世代原子炉の技術習得と機器の国産化を担当する国家核電技術公司(SNPTC)は7月7日、世界初のウェスチングハウス(WH)社製AP1000として建設中の三門原子力発電所で2号機の格納容器に上蓋を設置したと発表した(=右写真)。 浙江省の同サイトでは2013年1月に1号機で同じ作業を実施しており、両炉(各125万kW)ともに2016年中の完成が見込まれている。

 上蓋は直径約40mで高さは約11m、重さは655トンあり、6日の午後3時頃から吊り上げ作業が開始。筒型格納容器の下から4番目の鋼製リング上部に2時間ほどかけて設置が完了した。同炉の作業はこれにより土木建築作業を終えたことになる。

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 なお、SNPTCは7月6日、同様にWH社製AP1000が2基(各125万kW)建設中の山東省・海陽原子力発電所についても、2号機で蒸気発生器(SG)を設置したと発表した(=左写真)。上海電気が組み立てたこれらのSGは上部と下部の直径がそれぞれ5.5mと4.3m。全長は24mで、1台の重量は約624トンある。早朝から約4時間かけて吊り込みと設置が完了した。三門と海陽の4基はすべて2009年中に本格着工していることから、海陽の2基も完成は三門と同じ2016年になると予想されている。