韓国:24基目の商業炉、新月城2号機が営業運転開始
韓国水力・原子力会社(KHNP)は7月24日、今年2月に初併入していた新月城原子力発電所2号機(PWR、100万kW)が同日付で営業運転を開始したと発表した。 韓国24基目の商業炉となる同炉は標準設計の「最適化炉(OPR)」として着工した最後のもので、同炉の運開により韓国の原子力発電設備は2,171.6万kWに到達。総発電設備の22.5%を占めるに至ったとしている。同国ではこのほか、アラブ首長国連邦(UAE)に輸出した出力140万kWの改良型炉(APR1400)と同型の原子炉4基が建設中のほか、さらに4基が計画中となっている。2008年に本格着工した新月城2号機では、昨年11月に最初の燃料を装荷。その後の8か月間に段階毎の出力上昇試験や原子炉とタービン発電機の性能試験などを実施しており、最終的な安全性確認を経て規制当局から使用前検査合格通知を得ていた。当初は2014年7月の営業運転開始を予定していたが、2013年5月に安全系制御ケーブルの安全性評価結果が偽造されていたことが発覚。機器の動作試験段階だった同炉ではその後、数か月かけてケーブルの取替が行われたと見られている。
KHNPによると、2012年7月に営業運転を開始した1号機と合わせると新月城発電所の2基に要した総事業費は5兆3,100億ウォン(約5,600億円)。これらの建設にともない、地域経済が活性化したのみならず、延べ約600万人以上の雇用創出効果と地域支援事業など7,000億ウォン(約740億円)以上の経済的波及効果があったと強調している。