中国:寧徳5、6号機に中国ブランドの第3世代PWR設計「華龍一号」を採用
中国広核集団有限公司(CGN)は7月27日、国家能源局傘下の広報媒体である「中国能源報」の同日付記事をウェブサイト上に転載し、CGNが福建省で開発している寧徳原子力発電所の5、6号機に中国が輸出用の第3世代設計として独自開発した「華龍一号」が採用されることを確認したと発表した。
「華龍一号」は能源局の指示により、第3世代の安全特性を有する炉としてCGNと中国核工業集団公司(CNNC)それぞれが設計した「ACPR1000+」と「ACP1000」を融合して開発した。昨年11月と12月、CNNCの福清原子力発電所5、6号機とCGNの防城港原子力発電所Ⅱ期工事(3、4号機)への採用が相次いで決定したのに続き、李克強首相が議長を務める国務院常務会議は今年4月、これらの実証炉建設プロジェクトを承認。5月には「華龍一号」の1基目として福清5号機が本格着工していた。
寧徳原子力発電所では現在、CGNがフランスの技術に基づいて開発した第2世代改良型の100万kW級PWR「CPR1000」として1~3号機が運転中のほか、4号機が2016年の完成を目標に建設中。寧徳5、6号機についてCGNはこれまで、ACPR1000を採用すると発表していたが、今回の確認により5号機は「華龍一号」として2016年前半にも最初のコンクリート打設を実施し2021年に発電開始、6号機も2022年の営業運転開始を目指すとしている。